5.前から離れると、音声で警告するIHクッキングヒーター
同じ三菱電機のジャー炊飯器とIHクッキングヒーター(ビルドイン型)には「らく楽アシスト」と名付けたユニバーサルデザイン(UD)設計の一環として、豊富な機能の使い方を音声が対話形式でガイドする機能が付いている。
ジャー炊飯器は「蒸気レスIH 本炭釜」、蒸気が出る「本炭釜」のそれぞれ最上位機種に音声機能がある。例えば「蒸気レスIH」は好みに合わせて、ご飯の炊き上がり加減を「かたさ」と「ねばり」の組み合わせによる15パターンから選べる炊き分け機能が付いている。 本体上部にある液晶画面と音声ガイドに従って設定していくと、「カレー、丼物に向いています」などと説明し、「よろしければ炊飯ボタンを押してください」と“最終確認コール”を出してくれる。これは、よくある炊飯ボタンの押し忘れを防ぐために、どんな設定をしていっても最後に必ず言うように設計しているのだそうだ。
言い回しの種類は基本パターンだけでも90種類もある。これに時間や分量などの数字や様々なフレーズの組み合わせを加えると、実に約2万6400通りの「せりふ」を話すというから驚きだ。
「らく楽IH」と名付けたIHクッキングヒーターの上位機種にも同様の音声ガイド機能が付いていて、話すスピードを「ゆっくり」「標準」「はやめ」から選べる。特筆すべきは、危険防止のための様々な警告、注意喚起のアナウンスを発すること。 IHヒーター本体に人感センサーを組み込み、使用者が前から離れた時に「調理中は安全のため、そばを離れないでください」などと呼びかける。さらにスイッチを切り忘れたりして加熱が進んだ時には、自動的に切断して「グリルの加熱を止めました。安全のため、20分で加熱は止まります」、「グリルが熱いので注意してください」といった緊急コールを発する。
音声機能付きモデルは音声なしモデルより希望小売価格ベースで4万円ほど高いが、遠く離れて暮らす高齢の親御さんが心配な人や「安全・安心最優先」という考え方の人は試してみるとよいだろう。